MatchVolume とは
MatchVolume は、音楽ライブラリ内の各曲の音量(ラウドネス)を解析し、再生時の音量が揃うように Sound Check 用のタグ(iTunNORM) をファイルへ書き込む macOS 専用アプリです。
- 音声データそのものは変更しません(非破壊)。あとから元に戻せます。
- 揃える基準は Apple Music と同じレベル(約 −15.83 LUFS)。Apple Music の曲と並べても違和感のない音量になります。
- 書き込んだ値は、「ライブラリを同期」で iPhone / iPad / Apple TV にも反映されます。各デバイスで「音量を自動調整」(Sound Check)をオンにしてください。
LUFS とは、人間の聴感に近い形で音の大きさ(ラウドネス)を測る国際的な単位です。
主な特徴
- 解析(無料) — 各曲のラウドネスを EBU R128 / ITU-R BS.1770(LUFS)で測定します。
- 予測と試聴(無料) — 推奨ゲインを適用した音量を、独自エンジンで再生して事前に確認できます。
- Sound Check タグの書き込み — 算出した補正を iTunNORM タグとして書き込み、再生音量を平準化します。
- トラック単位/アルバム単位 — アルバム単位では全体で揃えつつ、曲間の相対的な音量差は保持します(ライブ盤・組曲・コンセプト盤におすすめ)。
- 検索 — タイトル・アーティスト・アルバム名で絞り込み。全角・半角、大文字・小文字、アクセント記号を区別しません(半角カナの濁点入力にも一致)。
- 状態表示 — 解析中/適用済み/対象外/未適用がひと目で分かります。
- 解析できない理由の表示 — 解析できなかった曲は、その理由(形式・破損/アクセス許可がない/ファイルが見つからない)を一覧と詳細パネルに表示し、対処方法を案内します。
- 進み具合の表示と中止 — 解析・補正適用・取り消しの進み具合をステータスバーに表示し、「中止」(⌘.)でいつでも止められます。
- 高速な解析と一覧 — 解析は複数の曲を同時に処理し、大きなライブラリでも短時間で終わります。数万曲の一覧のスクロールや並べ替えも軽快です。
- Override と取り消し — 既存の Sound Check 値を自前の値で置き換え、ワンクリックで適用前に戻せます。
- 他のデバイスへの反映 — 書き込んだ値が「ライブラリを同期」で他のデバイスにも引き継がれます。
- 対象外の自動判定 — クラウドのみ/DRM/Apple Music/購入曲・実質無音の曲は自動的に処理対象から外れます。
仕組み(3ステップ)
- 解析 — 曲のラウドネスを測定し、音量を揃えるための補正量(推奨ゲイン)を算出します。
- 補正適用 — 算出した補正を iTunNORM タグとしてファイルに書き込みます。
- 再生 — ミュージックが再読み込みし、「音量を自動調整」(Sound Check)をオンにした再生で音量が揃います。
ヒント:解析・予測・試聴は無料です。書き込み(補正適用)は試用版では任意の 10 曲まで、買い切りの製品版を購入すると全曲に適用できます。
使い方ガイド(画面の見方)
ツールバー
- ライブラリ再読込 — ミュージックライブラリを読み込み直します(曲の追加・変更を反映)。
- 外部フォルダ アクセスを許可 —
~/Musicの外(外付けディスクなど)にある曲を読み書きするには、サンドボックス制限により、そのフォルダを選んでアクセスを許可する必要があります。一度許可すれば次回以降は記憶されます。選んだフォルダの外にまだ曲が残っている場合は、その曲数と場所をお知らせします。 - 選択した曲を解析/すべての曲を解析 — まとめてラウドネスを解析します。
- 選択した曲に補正適用/すべての曲に補正適用 — 補正を書き込みます(確認ダイアログあり)。
- 選択した曲の補正取消/すべての曲の補正取消 — MatchVolume 適用前の値に戻します。
ウインドウの幅が狭いときは、ボタンを小さく、またはアイコンだけにして表示します(アイコンにマウスを重ねると名前が表示されます)。
音量を揃える単位
- チェックをオフ:曲ごとに基準へ揃えます(トラック単位)。
- チェックをオン:アルバム単位でまとめて表示し、アルバム全体で揃えます。アルバム内の曲ごとの音量差は保持します。
検索
タイトル・アーティスト・アルバム名で絞り込めます。全角・半角、大文字・小文字、アクセント記号は区別しません。
状態列
| 表示 | 意味 |
|---|---|
| スピナー | 解析中/補正適用中 |
| ✅ | 補正適用済み(アルバム名には、適用可能な曲がすべて適用済みのとき ✅ を表示) |
| 🚫 | 対象外(クラウドのみ/DRM/Apple Music/購入曲、および全曲が対象外のアルバム) |
| (空) | 未適用 |
ラウドネス列
| 表示 | 意味 |
|---|---|
| 数値 | 測定したラウドネス(LUFS) |
| … | 解析中 |
| — | 未解析 |
| 無音 | 実質的に無音のため対象外 |
| 解析できません | 形式に対応していない、壊れている、途中で切れている、読み取る権限がない など |
| アクセス許可なし | 許可したフォルダの外にあり読めない。「外部フォルダ アクセスを許可」で、その曲のフォルダを許可する |
| ファイルなし | ファイルが見つからない(移動・削除された、外付けディスクが接続されていない) |
| (対象外:理由) | 処理対象外の曲(クラウドのみ・DRM 保護・Apple Music の曲・iTunes Store の曲) |
「アクセス許可なし」「ファイルなし」の曲は、フォルダを許可したりディスクを接続したりしたあと、「すべての曲を解析」で解析し直せます。
詳細パネル
選択した曲の現在のラウドネス、True Peak、推奨ゲイン、調整後の予測値、既存の Sound Check 値などを表示します。各項目の「?」で補足説明を確認できます。
進み具合と中止
解析・補正適用・取り消しの最中は、ウインドウ下部のステータスバーに進み具合(例:解析中 120/3000)が表示されます。隣の「中止」(⌘.)を押すと止められます。処理中の曲は最後まで処理し、まだ始めていない曲はそのままにします。書き込み中にアプリを終了しようとした場合も、書き込み中の曲を終えてから終了します。
試聴(調整後)
推奨ゲインを適用した音量を、独自エンジンで再生して確認できます(後述の macOS 26 および 27 の挙動を回避して本来の音量を確認できます)。クラウドのみ/DRM の曲は試聴できません。
このMacのSound Check再生について(macOS 26 および 27)
一部の macOS バージョンでは、純正ミュージックの Sound Check 再生に OS 側の既知の挙動があります。
- macOS 26 および 27 では、ローカル再生時に Sound Check が過剰(約2倍)に適用され、音量差が拡大したり、大小が逆転して聞こえたりする場合があります。これはタグの有無に関わらず発生する OS 側の挙動です(macOS 26.5.1・26.6・27.0・27.0.1 で確認)。
- MatchVolume が書き込む値は正しく、iPhone / iPad では「ライブラリを同期」経由で正しく揃って再生されます。この Mac での再生も、Apple 側で解消されれば自動的に正しくなります。
補正モード(macOS 26 および 27 でのみ表示)
macOS 26 および 27 では、メニューバーの「補正モード」から「macOS 26 / 27 用」を選ぶと、その Mac のローカル再生(2倍適用)に合わせて半分の値で書き込めます。それ以外の環境(iPhone を含む)では「通常」が正しいため、このメニューは macOS 26 および 27 でのみ表示されます。
iPhone / iPad / Apple TV への反映
Mac と iPhone / iPad で「ライブラリを同期」をオンにしていれば、MatchVolume が書き込んだ iTunNORM は他のデバイスにも同期され、純正ミュージックアプリのまま、揃った音量で再生されます。各デバイスで「音量を自動調整」(Sound Check)をオンにしてください。
- 「ライブラリを同期」の場所:Mac は Apple Music アプリの「ミュージック」▸「設定」▸「一般」、iPhone / iPad は「設定」アプリ ▸「ミュージック」。
- 「ライブラリを同期」を使う条件や、Apple TV でのライブラリの表示については、Apple サポートの「ライブラリを同期」の案内をご覧ください。
注意:極端に音が小さい曲(目安 −28 LUFS 未満)は、iOS 側の音量ブースト上限(約 +12 dB)により完全には揃わない場合があります。通常の楽曲では問題ありません。
対象フォーマットと対象外の曲
対応フォーマット:AAC / M4A、MP3、AIFF、Apple Lossless(ALAC)。いずれもタグの書き込みに対応しています。5.1ch・7.1ch などのサラウンドの曲は、ファイルのチャンネル配置に従って ITU-R BS.1770 の重み付けで測定します。
対象外:クラウドのみ(ローカル実体がない)/ DRM 保護 / Apple Music(サブスク)/ iTunes Store 購入曲 / 実質無音の曲。WAV は補正情報を保持する標準タグがないため対象外です。
試用と購入
- 解析・予測・試聴はすべて無料です。
- 補正適用(書き込み)は試用版では任意の 10 曲まで無料です。一度使った試用枠は、取り消しても戻りません。
- 買い切り(非消費型の App内課金) で製品版を購入すると、全曲に補正を適用できます。価格はお住まいの地域の App Store の通貨で表示されます(日本 ¥4,000 / 米国 $24.99 など)。
- 機種変更などで購入されていない状態になった場合は、購入時の Apple Account でログインし、メニューの 「ストア ▸ 購入を復元」 で購入情報を復元できます。
プライバシー
MatchVolume は データ収集なし・テレメトリなし。本アプリは通信を行うコードを持ちません。 解析も書き込みもすべてお使いの Mac の中だけで完結し、曲の情報や解析結果を外部に送信しません。通信が発生するのは App内課金のときだけで、これは Apple の StoreKit が Apple との間で処理します(当社に届くデータはありません)。
よくある質問(FAQ)
Q. 適用したのに、この Mac で音量が揃いません。 A. macOS 26 および 27 の OS 側の挙動の可能性があります。書き込んだ値は正しく、iPhone / iPad では揃います。アプリ内の「試聴(調整後)」で本来の音量を確認できます。
Q. macOS 27 でも同じ問題が起きますか。 A. 起きます。macOS 26.5.1・26.6・27.0・27.0.1 で実測し、いずれも Sound Check が約2倍に適用されることを確認しました。MatchVolume は macOS 27 でも注意を表示し、補正モード「macOS 26 / 27 用」を選べます。
Q. 「解析できません」「アクセス許可なし」「ファイルなし」と表示される曲があります。 A. 曲を選ぶと、詳細パネルに理由と対処方法が表示されます。「アクセス許可なし」は、曲のファイルが許可したフォルダの外にある場合です。「外部フォルダ アクセスを許可」でそのフォルダを許可してください。「ファイルなし」は、ファイルが移動・削除されたか、外付けディスクが接続されていない場合です。どちらも、原因を取り除いたあと「すべての曲を解析」で解析し直せます。「解析できません」は、ファイルが壊れているか、macOS が対応していない形式の可能性があります。この曲には補正を適用しません。
Q. 解析や書き込みを途中で止められますか。 A. はい。ステータスバーの「中止」(⌘.)で止められます。処理中の曲は最後まで処理し、まだ始めていない曲はそのままにします。
Q. 書き込んだタグが消えてしまいました。 A. 他のタグ編集アプリ、曲の再インポート、iTunes Match の再ダウンロードなどで iTunNORM が失われることがあります。MatchVolume 側の動作ではありません。解析結果はキャッシュされているため、再解析せずに再度「選択した曲に補正適用」または「すべての曲に補正適用」で書き込めます。
Q. WAV はどうなりますか。 A. WAV は補正情報を保持するための標準的なタグを持たないため、対象外です。
Q. 音質は劣化しますか。 A. いいえ。MatchVolume は音声データを一切変更せず、再生時の基準音量を示すタグだけを書き込みます(非破壊)。元に戻すこともできます。
Q. プライバシーは大丈夫ですか。 A. データ収集はありません。本アプリに通信を行うコードは無く、解析も書き込みも、すべてお使いの Mac の中だけで完結します。App内課金の通信だけは Apple の StoreKit が Apple との間で処理し、当社にデータは届きません。
動作環境
- OS:macOS 15 Sequoia 以降
- 必要なアプリ:Apple Music / ミュージックアプリ
- デバイス連携:「ライブラリを同期」(他デバイスへ同期する場合)
- 表示言語:日本語 / 英語(アプリ内で切り替え可能)